「ドアだけの教室」

 アートインボックスで一番かんたんな作品といったらドアーだけの作品だろう。窓だけ、屋根だけでは作品にならない。なので入門者がさいしょに取り組む課題として、ドアだけの作品を、むかしはよくつくった。だが最近は、だんだんと客=生徒たちの目が肥えてきて、さいしょっから、かなり複雑な作品を、(自分たちの腕前のことは棚に上げて)、嗜好するようになり、この10年ぐらいドアだけの作品はつくっていない。
 ところが先日有楽町で開催された「渋谷クラフト倶楽部展」の会場には、むかしの生徒がつくったドアだけの作品が2点展示されていて、独特のヒカリを放つっていた。
 それを見た元生徒のKさんが
 「ワー、わたしたちもコレをつくりたーい! 次の教室でぜひやってほしい…」
 と、期間中に何度もそのことを訴え、その結果、ずいぷんひさしぶりに「ドアだけ教室」を、またはじめることになってしまった。
 ついては今回一名だけ、参加者を募集します。

 会場: はがいちようの駒込スタジオ(北区中里3-23-22)
 制作課題: 「5番地のドア」(縮尺12分の1/写真の作品)
 初回開催日: 2026年1月18日(日曜日)
   (原則月一回、日曜日の午後に随時開催する)
 開催時間: 午後1時半〜午後5時
 参加費: 一回11,000円(消費税込み)

 参加希望者は至急HAGAまで連絡をください
 ——早いもの勝ちです。

「さえない日」

 22日の土曜日をもって「渋谷クラフト倶楽部展」は無事終了いたしました。ご来場いただいたみなさん、および出品者のみなさん、そしてクラブの山野順一朗会長に熱く御礼を申しあげます。
 わたしは期間中は毎日午後の4時ごろに会場入りしていましたが、なれない電車通勤にもやっとなれたころ、予定通りの閉幕となり、今週はややエキシビジョンロス的気分ただよう毎日を過ごしています。
 そんな中きのうの朝は、鮫洲の運転免許センターまで出かけて、まことにくだらない「認知機能検査」なるものを受けてきた。もちろんわたしが高齢者ゆえ、こんなものを受けなきゃならんわけで、当日そこに集まった人々は全員高齢者。したがって場のふんいきは超最低。
 その場でわれわれ高齢者は、机の上にズラッとタブレットがならんだ部屋へ通され、それらタブレットが発するいくつかの問いに答えるというカンタンな試験を受けた。それ自体はたったの15分ほどで済んだが、はじめる前の説明がいろいろあって、それに待ち時間が加わり、全体ではしっかり半日もかかってしまった。
 結局わたしは「認知症のおそれがある基準には該当しません」という表題のペーパーを一枚渡され「帰ってよい」と言われたが、半分ぐらいのクラスメート(?)たちは帰ろうとせず、午後は「高齢者用の運転技能検査」を受けるという。
「なんでわたしはそれを受けられないのか?」
 と、教官に問うと「予約していないから」と言われて万事休す。
 とぼとぼと帰路についた。
 なので、また別の日に、今度は王子の自動車学校へ出かけて技能試験を受けなきゃならんし、もしかしたらまた別の日にどこかの会場で今度は目の検査があるかもしれない。
 ああ、めんどくさい!!
 ———まことにサエないエキシビションロスの一日でした。

「ただいま開催中!」

  今回で18回目になる作品展「渋谷クラフト倶楽部展」が、いよいよスタートいたしました。いつもなら会場の約半分を拙作の展示に使っているのですが、今回は、会場のほぼすべてのスペースをクラブ員たちの作品で埋めつくすという、正に、これぞクラブ展といったおもむきでの開催です。
  拙作は今回2点だけなので、いつもならヘトヘトになる搬入や陳列も難なく済ませ、比較的元気な姿でオープニングパーティーにのぞむことができました。
   (下の写真)。
  初日の午前中に自作の搬入を終え、いったん家へもどり、夕方ふたたび会場へもどると、予想以上の客の入りに少々おどろいた。
  聞くと
「昼からずっとこんな調子です」
 とのこと。
 これが初日だけの現象に終わらぬことを祈りたい。
 —–みなさんもぜひお出かけください。
 わたしは大体毎日16:00ごろ会場入りする予定です。
 SNS等での拡散もよろしく…

 渋谷クラフト倶楽部展ただいま開催中!
 22日まで/有楽町交通会館B1Fゴールドサロンにて。
 11:00〜20:00 (22日は19:00閉場)
 入場無料

「渋谷クラフト倶楽部展」

   今度の日曜日(11/16日)から「渋谷クラフト倶楽部」のみなさんによる作品展がスタートします。(渋谷クラフト倶楽部とはわたしの教室の生徒さんたちの集まりです)。
   開催要項は下記です。

   日程: 2025/11/16(日)〜11/22(土) 11:00 am〜20:00 pm
      (初日16日は1:00 pm開場、最終日は7:00 pm閉場)
   会場: 東京交通会館B1Fゴールドサロン(JR有楽町駅前)
   電話: 03-3215-7933 (期間内会場直通)
   ※初日(16日)の午後6時から会場でオープニングバーティーがあります。
      (どなたでも参加できますので奮ってご参加ください)。

   今回わたしはほんの数点しか出品しませんが、生徒さんたちの出品点数は90点以上にものぼり、見応え十分と期待されます。
   お誘い合わせの上お出かけください。
   なお初日(16日)に限り開場は午後1時です。
   お間違えのないように。

「伊東屋一号店」

 トーキングヘッズ誌No.104「孤高の徒花(あだばな)たち~はぐれ者の美学」が発売になりました(アトリエサード/発行)。最新号では「孤高の徒花たち」をテーマに、たとえ徒花に終わろうとも、社会や流行に迎合しない者たちに焦点を当てました。諸媒体・SNH等でご紹介いただけると幸いです。
 ——-だそうです。
 もちろんアマゾンでもお求めいただけます。
 税別1,500円(A5判・192ページ)
 ぜひご高覧ください。

 今号における連載コラム「はがいちようの世界/第50回」では「伊東屋一号店」と題し、明治37年(1904年)の創業時における銀座伊東屋(文房具店)の店内のようすを紹介した。(下の写真)。
 本作を制作した2004年には、4代目社長であった伊藤高之氏がまだお元気で、創業時のエピソードをいろいろと聞かせてくださった。なにしろ電話が普及していなかった時代である。通信手段としての絵ハガキがよく売れ、常に店の真ん中に置いてあったという。
「それがうちの店の特徴となり、いまでも一階を入ってすぐのところに絵ハガキの売り場があります…」
 と聞き、帰りに改めて、一階の売り場を確認した記憶がある。
 なので、そのことを原稿に書いてメールで送ったが、あとで考えたら、伊東屋はそのあとの2010年ごろに、新しいビルに建て変えている。
「マズイ、もしかしたら間違ったことを書いたかもしれない…」
 と、わたしはあわてて銀座の伊東屋まで見に行った。
 そしたらちゃんと一階に、ポストカード売り場が、今でもありました。
 ——ああ、よかった。

「Thank you for coming!」

 キットさんがまた6人ものアメリカンな女性たちを連れて「Gallery ICHIYOH」の見学に来てくれた。(下の写真)。
 写真でキットさんは左から4番目、ロングな金髪に黒ジャケットのひと。去年われわれのクラブ(渋谷クラフト倶楽部)の忘年会に参加していたので、ご存じの読者がいるかもしれない。日本語ペラペラで日本文化にやたらと詳しいが、どんな仕事をしているのか、よくわからない謎の女性だ。
 冒頭に「また」と書いたが、彼女は何年か前にも、このときは確か25名ものアメリカ人たちを、いっぺんに連れてきてくれたし、そのあとも主に白人系外国人のお客さんたちを、ときどき連れてきてくれる。
 この日の6人は、まずは30分ほどギャラリーを見学して、そのあとゾロゾロっとスタジオへ移動し、やはり30分ほどの(記者会見風な)質疑応答があった。どうしてフランスものばっかり作っているのかや、ひとつ作るのにどれくらいの時間がかかるのか…など、キットさんの通訳によって、いくつかの質問をお受けして、それらにキッチリお答えしたあと一同大満足の様子で引き上げていった。彼女らはたった4日間だけの日本旅行の最中で、その貴重な時間を割いてぼくのギャラリーへ来てくれたという。
 Thank you for coming!!
 Thank you Kit !!!

 みなさんも一度「Gallery ICHIYOH」へお出かけください。
 https://ichiyoh-haga.com/private-gallery.html

「さかつうのHagaコーナー」

 秋葉原の「イエローサブマリン」(通称イエサブ)のHagaコーナーでオイルステインの塗料を買ったという方から問い合わせがあった。
「イエサブがなくなりましたが、今はどこで入手したらよいですか ?」と。
 今だにそんな質問を受けるが、イエサブは2023年12月に閉店し、わたしのコーナーは巣鴨のホビーショップ「さかつうギャラリー」へ引っ越しました。さかつうさんのレジ下あたりに、小さなスペースながらHagaコーナーがありますので、オイルステイン(赤・黒・白・黄・青・茶)や、ちょっとした作品や、小物類など、今はこちらでお求めください。
 イエサブ時代によく売れた「黒染め液」(真鍮などの金属を黒く染める液体)も、こちらにあります。(下の写真)。この液は、先年閉店した大阪の「マッハ模型」で販売されていたものとおなじもので、他社製品と比べ抜群の反応性能を誇ります。一度ぜひお確かめください。
 ときどき補充はしておりますが、なにしろ小さなスペースゆえ、大量在庫はできません。在庫確認の上お出かけください。
 ——–さかつうギャラリー: https://sakatsu.jp