「創の実(そうのみ)」

   グーグルで検索すると「創の実」とは、「東京都と中小企業振興公社が運営するプログラムで、若手女性の独立開業をサポートするための期間限定のチャレンジショップのこと」だそうだ。
   ぼくの教室の元生徒・マツモト・ノゾミさんがこの創の実プロジェクトに応募したところ、見事採用され、彼女はこのたび創の実・自由が丘店に「UpFarField Dollhouse Salon」という店をオープンすることになった。
   *オープン: 1月13日午前10時30分
   *住所: 目黒区自由が丘2-17-6 The Front 1F
   わけがあって小生も1点だけ拙作を展示することになり、先日「ル・マタン・ブロン(白い朝)」という作品(1/12)を持って創の実へ行ってきた。(下の写真、拙作とマツモトさん)。
   わたしの他に‥
   Up Far Fieldさん
   アトリエ恵夢さん
   Aterie Vanilaさん
   m.e.q miniature worksさん
   calin la mainさん
   小林美幸さん
   Sugarhouseさん
   第七工房さん
   田中玲子さん
   choco*chocoさん
   t é t éさん
   などの有名作家さんたちが作品を展示販売いたしますので、ぜひご来店ください。今後半年程度は営業を続けるとのことです。
   なお現在、感染拡大中につき、なんらかの入場制限があるかもしれません。一度インスタグラムの@upfarfielddolhousesalonをチェックして、その日の入店状況をお調べの上お出かけください。

マツモトさんは旧姓「上遠野」(かとうの)という非常に珍しい苗字だった。英訳するとup far field。つまり「UpFarField」とはマツモトさんのことである。

「あけましておめでとうございます」

   コロナが落ち着きをみせているので、京都に暮らしている長男夫婦がふたりの子供たち(孫)を連れて、暮れの30日に、ひさしぶりに戻ってきた。
   おかげで賑やかな正月になった。
   長男一家に加えて、元旦には長女夫妻(大田区在住)や、わたしの妹夫婦(松戸市在住)も我が家に集まり、芳賀一派・4家族10人での新年会を開くことができた。まことにめでたいことである。
   思えば去年の今ごろはコロナ禍まっ盛りで正月に来客はなかった。
   そのスキを狙って4日に品川の病院へ入院し、5日に脊椎の(腰の)手術を受けた。これを書いている5日の午後3時ごろはオペの真っ最中、以後退院するまでのあいだ感染防止の観点から誰とも面会できず、まことにつまらない正月を過ごした。
   それから一年。
   痛くてたまらなかった腰が少しは良くなったかと問われれば、以前とさして変わらず、まったくめでたくない。
   そこで一句。
 「正月や、めでたくもあり、めでたくもなし」
   (あれ、これって、誰かの有名句でしたっけ?)

写真は長男夫婦の子供たち、右が孫のアッキー(8歳)、左が孫のミハちゃん(5歳)。長男(45歳)はもう20年以上、京都市の北区に住んでいる。
 

「舟(しゅう)さんのこと」

   いささか驚いた。
   秋篠宮親王殿下の奥さまは紀子(きこ)さまだが、その紀子さまの実の弟=川嶋舟(かわしましゅう)さんが、先日ぼくのギャラリーを訪れたのだ。
   暮れも押し迫った27日の、日没間際のことだった。
   舟さんのご自宅は目白だそうで、そこからタクシーを飛ばしてやってきて、まずはボクのおんボロスタジオへと足を踏み入れた。
 「いやあ、こんなむさ苦しいところへ、わざわざご足労いただきまして、ありがとうございます」
   お顔を見るなりそう述べ、その後ただちにギャラリーへと移動して、約一時間、舟さんは実に真剣に拙作をご覧になった。聞くと若いころNゲージの鉄道模型をやったことがあるそうで、なるほどと納得。作りかけの作品や、材料や道具の類にも逐一ご興味を示され、時間はあっという間に過ぎていった。
   いつの間にか日はすっかり暮れて、お帰りになる直前に、一緒に写真を撮った。(下の写真の中央が舟さん)。この写真、SNSへの投稿は自粛したが、こちらなら、だれも見ていないだろうからと、自粛せず、本年度最後の投稿とする。
   みなさん、よいお年を‥‥。

舟さんの左にいらっしゃる方は、渋谷のパルコにあったわたしの最初の教室を見学したことがあるという古くからのファン、スズキ・トヨジさん。スズキさんはいっとき自由が丘教室に在籍していたことがあるので、元生徒でもある。たいへん顔の広いお方で、このたび舟さんを紹介してくれたのもスズキさんだ。
 
 

「調印式終了」

   自由が丘の教室では2019年から「東屋(あづまや)制作講座」を開催している。先週の土曜日(12/18日)、その第17回目の講座があった。
   実はこの講座、京都の出版社から密着取材を受けていて、彼らは講座開催日にあわせて上京し、毎回の制作過程を克明に記録している。その出版社=(株)亥辰社(ドールハウス係の出版社)は、それらの記録をもとにゆくゆくは「はがいちよう/東屋をつくる」的な技法本を出版したい意向のようだ。しかも本作の場合、制作の過程が長いので上下巻に分けて2冊出版する気らしい。
   ちなみにこの日の講座で店の内部についての説明はすべて終了し、次回からは外部へと制作のポイントが移っていく。したがって本を2冊出すのなら、この日あたりが1冊目終了のタイミングである。
   ま、そんなことがあって、いつもは日帰りで取材に訪れる亥辰社だが、この日は泊りがけで2名やってきて、講座終了後に行われたわれわれの打ち上げにも参加し、その翌朝、ぼくのスタジオへやってきた。そろそろ1冊目の編集をはじめる時期だが、その前にわたしとのあいだに出版契約を結ぶ必要があるからだ。
   部屋へ入るなり亥辰社の浅井氏は「出版印税についての覚え書き」と題する書類を取り出し、わたしの目の前に広げた。内容については少々の応酬があったが、結局は大筋で合意し、ほんの5分ほどで署名捺印が終了した。
  「ドールハウスファンにとっては、ぼくがつくってるものは、ちょっと難しすぎるので、本を出したって、売れないよ‥」
   調印のあと、浅井氏にむかって言うと、彼の隣でおとなしくしていた島野さん(女性)が決然と口を開いた。
  「簡単な技法本は他の出版社に任せて、うちは難しいもので勝負します!」
   だ、そうだ。
   ——乞うご期待を!

調印直後の写真。左から亥辰舎の島野聡子さんと浅井潤一さん。
前回当欄で告知した「打ち上げ」は、亥辰舎のおふたりを含め計9名が集まり静かに盛り上がった。当初予定していた店が満員で入れず、その他のあらゆる店がすべて満席で、いっとき居酒屋難民なりかかったが、さいわい「8名なら受け入れられます」という店から連絡があったので、そこに9名で押し入り、辛くも難を逃れた。12月の自由が丘をなめたらあかん。

「打ち上げのこと」

   SNSの掲示板「自由が丘グループ」におととい下のように書き込んだ。
   【東屋教室のこと】
   今週末の12/18日に東屋講座(4-2)があります。午後6時から自由が丘グリーンホール303号室で開催いたしますので、お忘れなきように。
   今回は今年最後の講座ですので、終了後、近くの居酒屋で軽く打ち上げを行います。よかったら是非ご参加ください。現役生のみならずかつてこの教室に在籍していたOB諸氏も大歓迎いたします。
   予約の都合上人数把握が必要です。参加者はお申し出ください。
   ——–と、書き込んだが、参加者があまりにも少ないので、急遽こっちでも呼びかけます。自由が丘教室とはカンケーない方々でも構いません。参加希望者がいらしたら至急Hagaまでご連絡ください。
   どうぞよろしく。
   (下の写真は2012年の打ち上げ)

コロナ禍ゆえ、われわれのクラブ「渋谷クラフト倶楽部」では、このところ忘年会をやっていない。その代わりと言っちゃあなんだが、放課後、軽く飲み会を開こうってことになった。今年はとても写真のように集まりそうもないが‥。
 

「イエサブの棚」

   秋葉原の駅前、「ラジオ会館」にあった「イエサブの棚」が、駅から少し離れた「スーパービル」に移ってから9か月。移った当初はそこそこ売れていたが、それ以降はサッパリだ。そもそもビルにあんまり客がいない。
   コロナであるし、インバウンドはすっかり消えてしまったし、ネット販売の時代でもあるので、店に客が少ないのはわかる。
   それにしてもである。
   今は12月。ホビーショップとしては最繁忙期のはずだ。なのに非常にキビシイ状態がつづき困っている。
   アキバにお出かけの際は、忘れずに、ぜひ「イエサブの棚」にもお立ち寄りください。特にぼくの講座に参加されている方々には、オイルステインや、染め液や、その他特殊な材料など、必要な素材がそろっていますので。
   (イエサブの棚とは秋葉原スーパービル6階のホビーショップ・イエローサプマリンの店内にあるショーケース「はがいちようのミニチュアコレクション」のことです。)
   どうぞよろしく。
   https://yellowsubmarine.co.jp/shop/秋葉原スケールショップ/

スーパービルには複数のイエローサブマリンが入っています。内わたしの棚があるのは6階の「イエローサブマリン秋葉原スケールショップ」の中です。東京都千代田区外神田1-11-5/電話03-5298-7712です。

「いい色になった!」

   下の写真を見て欲しい。
   もう何回もぼくの教室でつくっているお馴染みの作品(未完成)だが、いままではふつうにグレーを塗っていた。しかし今回は訳あって別の色にする必要があり、最初はためしにベージュを塗ってみた。しかしこれがまったくダメで、あわてて世界堂(画材屋)へ駆け込み、そこで約2時間、粘りに粘ってひとつの色(うぐいす色に近い色)をえらんだ。
   この時点では再度ためし塗りをしている時間はもうなく、ぶっつけ本番で、生徒氏らの目の前でその色を塗った。ところがこれがちっともよくない。濃くしたり薄くしたりと、ジタバタしたが、やればなるほど悪くなる。みんなからの軽蔑の視線が突き刺ささった。
   そこで運良く昼休憩。
   休憩中に必死で考えた。
   なんとか逆転の方法はないか。
   このファサードには、最初はジェッソ=白が塗ってあった。その上に本日うぐいす色を塗り、乾くと同時に濡れ布で拭き取り、また塗り、また拭き取りを繰り返して、なんとかアヤを出そうとしてみた。
   だがどうやらそれは失敗したようだ。
   なら“叩き取り”ではどうか。
   拭き取るのではなく、濡れ布でぽんぽん叩くようにして色を剥がしていけば、下地のジェッソ=白がまだら模様に浮かび上がり、けっこうイケルのではないかと突然ひらめいた。
   で、昼休後にやってみたら大成功。いつもおしゃべりな生徒らの鼻息が聞こえるほど、みんな黙りこくってしまい、固唾を飲んでこちらのパフォーマンスを凝視している。
   そうやってある程度グリーンをタタキ取ってから、スイヒ(水干)の粉(黒)をかすかに振りかけたら、ご覧のような色になり一同大満足。
   あーよかった!
   ——-11/28日の教室の情景でした。

この日の教室に参加していたひとりの生徒氏から「先生のレッスンは、どれひとつ見逃したくないほど勉強になります‥」という励ましのメールを後日頂戴した。ま、お世辞かもしれませんが、ありがとうございます。この日は運良くマグレが当たりましたが、これからもご期待に添えるよう頑張ります。